顎関節症③

前回までの記事はこちら→

顎関節症の一般的な治療法を書いていきます。

1)物理療法

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痛みの軽減のために患部を温めたり冷やしたりすします。

2)運動療法

口を開けるなど顎を動かす訓練をして口がよく開くようにします。

3)スプリント療法

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スプリント(マウスピース)という歯列を覆う装具を装着することで顎関節や筋肉への負担を軽くして歯ぎしりや食いしばりの害を緩和します。

4)薬物療法

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痛み止めを服用して痛みを抑えたり、固まっている筋肉を筋弛緩剤で緩めたりします。また夜間の歯ぎしりや食いしばりを抑えるために入眠剤、痛みの軽減のために抗不安薬抗うつ薬を使用する場合もあります。

場合によっては手術を行う時もあります。

基本的に顎関節症は歯科医院での治療が多いです。

顎関節症は生活習慣病的な部分が大きいため、患者自身が行う自宅療法(=セルフケア)が治療の中心となります。

歯を接触させない

くいしばりをしないようにする。上下の歯が接触するのは物を噛むときだけで、通常時は歯を接触させないようにして余計な負担をかけないようにする。

硬いものは食べない

痛みや口が開けづらい症状がある場合は、しばらくは硬いものを食べないよう注意する。

口を大きく開けない

無理に口を大きく開けない。食べ物を小さく切ったり、会話中、あくびや歯科治療などにも注意。

マッサージ

あごの筋肉が痛むときはマッサージをすると血行がよくなり痛みが軽減される。弱っている筋肉を痛めないように強く揉みすぎない。

よい姿勢を保つ

立つ姿勢や座る姿勢を正しく。猫背やあごを突き出す姿勢になっていないか注意する。同じ姿勢を長時間続けないようにし、ときどきストレッチなどをする。

うつ伏せ寝をしない

うつ伏せは顎や首の筋肉に負担がかかるので、できるだけ仰向けで寝るようにする。枕も高いものは避ける。

適度な運動

ウォーキングや水泳などの全身運動をする。基礎体力の維持や全身の血行をよくする他に、気分転換やストレス解消の効果もある。

あごに負担をかけない生活

歯を食いしばるスポーツ、管楽器の演奏、口を大きく開ける発声練習などにも注意。頬杖をつかない、食べ物は両奥歯で噛む、など顎に負担をかけないようにします。

 

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